京都塗料商業協同組合

塗料の歴史編

 縄文時代から現代までの「塗料の歴史」をまとめてみました。

 日本では縄文時代から塗料として漆が使われていたようです。その後、丹土(朱)、黄土(黄)、鉛丹(白)、緑青(緑)、黒土(黒)などで寺院等の建物がいろいろな色彩に塗られました。日本に塗料が伝来したのは、安政元年(1854年)アメリカの大使ペリーが来日したときです。

 日米和親条約締結交渉を行う建物に、江戸の職人 町田辰五郎が塗ったのがペイント塗装の最初と言われています。この後、塗料の需要は増えていきました。慶応2年(1866年)から外国商館によって塗料の販売が始められました。明治中期から大正初期にかけて、塗料メーカーが次々創立され明治37年(1904年)の日露戦争後には、国産塗料の時代がやってきたのです。

 第一次世界大戦後の恐慌もありましたが、大正12年(1923年)の関東大震災の復興に伴い需要が拡大しました。昭和に入るとフタル酸などを利用した新らしい塗料も開発されました。しかし昭和6年(1931年)以降の戦争により、昭和14年(1939年)価格統制令が施工され制約を受けました。昭和26年頃には自由経済に戻り、メラミン樹脂、エポキシ樹脂などの合成樹脂塗料が次々と発売されました。

 この頃から塗料は、用途もふえ需要が伸びていきます。昭和48年(1973年)と昭和54年(1979年)の2回のオイルショックは、塗料の原料の供給に大きな影響を与えました。その後、鉄からプラスチックへのように塗装するものにあわせて塗料も変化していきます。

 平成の今、塗料はさまさまなニーズを受け、それに応えながら発展しています。これからも美観にすぐれ、より環境にやさしい商品の開発が続けられるでしょう。